あてもなく、シモキタザワ

なんでかわからないけれど、明日は友人とあてもなく下北沢に行く。

 

邦ロックに拘泥していたころ、素性のわからない聖地として下北沢があった。ゆるい街、音楽を志す人がなんかいる街、サブカルの街。でも、世田谷区の街。印象の中身と同じくゆるい認識で、アコガレの一環で学生時代に何をするでもなく何度か足を運んでいた。一人で行き、友人と二人で行き、北海道から来た友人と行き、久々に集まる会合の地として行き…やっぱり明確な目的を持たないで行った街だ。

 

何故か夜を明かす経験・契機になりやすい街の印象もある。空いている店も多くないのに地下に潜る焼き鳥屋で深夜の時間をつぶしたり、おそらく数も多くないのにネカフェにも泊まったんじゃなかったかな。一番直近に足を運んだ機会では、小田急線からJR線への乗り換えにダッシュし、無事失敗。ゾンビみたいに池袋まで山手線に乗り、ゾンビみたいに彷徨ってラブホテルに宿泊したことを覚えている。

 

ライブハウスに用事があるわけでもないのに、ここが聖地か~と外観を眺めるだけの行脚もしたし、絶妙な坂道を歩いて住宅街に迷い込んだこともあった。モザイクというライブハウスのその日やっているライブに友人と馳せ参じ、後方通ヅラして酒を呷ったこともある。

 

学生時代をここで送りたかったみたいな憧れや嫉妬は間違いなくあったし、フリーターで音楽やって下北で暮らしているみたいな妄想追体験の機会でもあったのだと思う。今はもちろんそんな気持ちは微塵もないけれど、明日行くとそんな感情が生まれたりするのかな。少しでも後悔の念みたいなものが沸けば、まだそんな青い気持ちが自分の中にあるのかと感じられる気がする。

 

そういえば、最後にいった時は、駅周辺で用を足したけれど、全然違う街みたいな感覚があった。駅がそもそも違っていて、あれこんなかんじだったっけと思った記憶がある。どこかで再開発をきっかけに街が様変わりしたって読んだっけと思って、その時は簡単に納得したけれど、心境の変化がゆえだったのかもしれない。明日はなんとなく新しい感情に気付けたら面白い。

 

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