すこしずつ、少しずつ

社会に適応するために、少しずつ生活を戻している。

 

朝起きて、朝ご飯を食べて、テレビを観る。決して不幸ぶっているわけではなくて、自由が行き過ぎていて、普通の生活ができなくなっていたようだった。キャパの調整って難しい。

 

大いにキャパを占めだしていたのは、やはり面接とか転職周りのこと。と、完全成果報酬の副業。先々を考えると、面接周りにフルコミットするべきで、意識がそっちに持っていかれて、本を読む手も止まっていた。せっかく今必要そうな本を積むことができているのだから、吸収して発散して…を繰り返したい。

 

やりたいこと、なんかも今は枷だ。ちょっと前のブログにも書いたけれど、書きたいことなんて掲げてしまったが最後、書きたいが書かなければに変換されて、クオリティを求めだして手が止まってしまう。いけない、そういう性分だったと思い直す。

 

つまりは自由に飽きてきているのだ。キャパなんか意識しだして、自分の首を絞めているのだ。飽きなんかこないほどにやりたいことがたくさんあるはずなのに、気づいたら手つかずになっていた。すこしずつ少しずつ、じっくりと味わう時間が今なのだ。

 

 

3月も半ばに差し掛かろうとしている。今の身分でいれるのは今月いっぱい。無職の足音が聞こえてきた。今の身分だから甘えているところもあるけれど、今の身分がなくなる焦りも早く無くなってほしい。

 

すこしずつ少しずつと自分に語り掛けて、外に飲みにいくご褒美と一緒に近くの薬局に買い出しに出た。ほろ酔いで向かう道中。雨上がりの夜。お役御免になったビニール傘に邪魔っ気を感じつつ、たった往復10分の道中をひたすら寒がりながら歩いた。たまに外に出ると暖かいなと思っていたけれど、今日は寒い日だったらしい。そういえば、雪が積もったり雨が降ったりした日は、元々の予定がたまたま入っていない日ばかりで、寒い日に外に出ていないだけだった。

 

すこしずつ少しずつ、終わりが見えてきている。重くなった背中のリュックに余計に邪魔っ気を感じたが、こないだから読み始めた小説の歩荷のことを思い出した。この後はそれを読みながら静かに眠って、明日は外に出かけよう。雨じゃなければ。