『あのこが好きだった本』/イマイマキ著

さらりと読めて、なにかしらのひっかかりがある漫画とか小説が好きだ。そういったものに多く触れ合える今の世の中は、そういう意味では素敵だと思う。

 

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直近自堕落な日々を送る中でふと読んだ漫画。自分はダメだからダメじゃなくなろうと思って本を読む嘉山くんが主人公。一緒にいる女の子に好きな本を聞いてその本を読む。そうやってその人のことを分かりながら、自分以外のこと・自分のことを分かろうとする。なにもない彼が本を読んでいくことで何かが起きる様子がただただ面白おかしかった。読む人にとっては非日常なことや、名作をモチーフに誰にとっても非日常なことも起きて、色々な顔を見せる作品だったけれど、なぜか日常の手触りを感じられる不思議な作品だった。

 

実際に好きな本を聞いて、その本を読むとその人のことがわかったりするのだろうかとふと思った。今や珠玉の一冊を持っている人のほうが珍しいだろうし、そういや自分にもそういった本って明確にはないなと思った。今年はこの「自分にとって珠玉の一冊」を探す一年にしても良いかなと思った。珠玉の一冊、とりあえず今度人に聞いてみようと思う。