「悪いね」って謝る人ってそんなに悪いと思っていない

 真理。

 

 「悪いね」という言葉について考えます。今回指す言葉は、会話の前口上的に使われる「悪いね」という言葉で、挨拶の後のソレです。「いやー、」とか「あー、」とかが枕詞につきます。

 

 社会に出てからERAい聞くんですが、ほぼ間違いなく悪いと思ってないと思うんです。そもそも、目下の人間が目上の人間に対して「悪いね」って言葉を使う時は敬語口調になる訳ですから、「悪かったですね」に変換されると思うんですが、これってかなり開き直ってますよね。字面から開き直ってる感溢れ出てますよね。

 

実際に目上の方に「悪かったです」なんて言ったことはありませんし、使っているとすれば冗談めかして「足が遅くて悪かったですね」とか若干不服な感じを滲ませて使うのが関の山。つまり、100パーセント自分に非があると思っていない時、或いは自分の非は認めるがしょうがないと思っている時に使っているんですよね。

 

 では、目上の方が使う場合はどうか。直近のシチュエーションを考えた時、休みの日とかに電話してきた客先の人とか、繁忙期迎えた矢先に「忙しいのに悪いね」とか。これらって悪いと思ってないけれど形式上謝らないとって時とか、間違いなくしゃーなし感がある時とかに該当すると思うんです。つまり、そんなに悪いと思っていない。

 

 また、「ごめんね」も同様だと思うんです。これを用いた詞を紐解いていきましょう。

ごめんね 素直じゃなくて

夢の中なら云える

思考回路はショート寸前

今すぐ 会いたいよ 

(作詞:小田佳奈子、作曲:小諸鉄矢、編曲:池田大介 1992年DALIの「ムーンライト伝説」より引用) 

今までの論理を用いると、「夢の中であれば"云える"んだけど、素直じゃなくて悪かったね」という発言になります。直後「でも思考回路やばくて錯乱してるから助けて。っていうか会いに来て。」という論点をずらす発言もしています。

 

以上のことから、色々思い耽ってみたけど、思考回路やべえからわたしゃ悪くないよ!っていうか会いに来ないお前が悪い!ムーンライッ!という歌詞だということがわかりました。こりゃ間違いなく悪いと思っての「ごめんね」じゃない。

 

 ということで、本日の結論としましては、口をついて出た「悪いね」、「ごめんね」はそんなに悪いと思っていない。そして、それを言ってくる人には目下に思われているということが分かりました。これを書きながら社会生活以外で言っている人を思い返してみると、該当する人が一人と大学時代面識がギリあるくらいの人がノートをコピーしてった時が思い起こされました。これもう決定的だと確信したと共に、なんかちょっとイライラしてきたのでこの辺で終わりにします。本日もありがとうございました。